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昨年、会社に入りたての頃に読んだ。今日、棚から引っ張りだして再読した。自分の集中力は非常に細切れでそれを自覚しており、周りからも昔から「落ち着きの無い人だ」と言われていたので、「そもそも集中力とは何ぞや」ということで手に取った本だ。
本書の内容は、
現代社会は、集中力のコントロールが不可欠
集中には、ゾーンがある
集中ゾーンに入るためには、自分のことを知る必要がある
気分転換/不安除去/段取り/緊張 のコントロール方法
その他生活習慣で改善できるコントロール方法
に分けられる。
それぞれに何種類かの具体例が載っているので、「自分に全く当てはまらないや」ということはまず無いだろう。自分に心当たりのあるところから見直していくのが、本書の有効活用につながる。
自分にとって特に有効だったのは、「機会を逃すことに対する不安と向き合うこと」である。今自分が仕事や勉強をしている間に友人は誰かと楽しく遊んでいるのではないか、地味に暮らしている間に誰かが多くの金を稼いでいるのではないか、こんな不安のことである。
この不安とうまく向き合う方法は、「今の自分に最も必要なものは何か」の軸を持つこと。もし本当に必要と思えば遊びに参加すればよいし、必要なら家で洗濯や掃除、音楽を聴いて過ごすのも悪くない。自分に必要なものという軸を持つこと、刺激に飛び込む力と刺激を断る力のバランスを大事にしようと決めた。(そのために、このレビューを書いた。)
また、書中にスティーブ・ジョブスの言葉が引用されている。端的に、生き方を表している。
「もし今日が人生最後の日だとしても、自分は今日のスケジュールを予定通りこなすだろうか?」
もし、「No」が続くようであれば、満足な人生/死は得られないということになる。
・・・などなど、何かしら自分にとってのヒントが見つかる本である。読む時期によっても、心惹かれるフレーズが違うかもしれない。文芸的な価値があるとは言えない本だが、「濃く生きる」のに役立つ。
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